愛たい
『…ご飯』
と小さく深帆の口から呟かれた。
時計を見ると、ちょうど昼飯の時間だった。
「じゃあ何か食うか!」
と言いパンフレットを広げた。
結局、二人の意見は決まらず何でも食べれるバイキングにした。
バイキングに入り早々、深帆は更に沢山色々乗せた。
『ハルも行ってくれば?』
とさっきまでの深帆は何処に消えたのか満面の笑みでご飯を見つめていた。
俺が皿に食べ物を乗せて戻ってくると深帆は食べずに待っててくれていた。
『早く食べよ♪』
そう言い深帆はサラダにがっついてすぐにパスタにがっついた。
そんな深帆の食いっぷりに驚いていると深帆はまた顔を赤くして、
『ハルも早く食べなよ!』
と言う。
「そのパスタ、美味しそう。ちょーだい」
別に美味しそうとも思わなかったしバイキングだから自分で取れるけど言ってみた。
『少しだけだよ?』
と皿を差し出す深帆に、
「あーん、して」
と甘えてみた。