愛たい

「いい加減にしろよ!」

今まで聞いたことのないくらい大きな声を出し声を張り上げる陸。

突然、教室が静まりかえった。



「陸はそんな奴じゃねーよ」

その言葉に先に言い出した奴は始めとし周りの奴等も頭を下げ俺に謝罪する。

「別にいいよ」
と言い机に着く。

「大丈夫か?」
と言う陸に、
「キスだってまだなのにまいるよなー」
と笑顔で言う。

どうして陸は、こんなに言い奴なんだろう。
俺が結衣に手を出したのを直接、自分の目で見てしまったのに。
どうして俺を信じられるんだろう。

「ありがとう…」
と呟いた。
それが陸に聞こえたからは分からないけど。

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