愛たい

『何、照れてるの?』
と意地悪に聞いてくる深帆に、
「うるせぇ!」
と言い放つ。

すると深帆も顔を赤く染め、
『…何か、恥ずかしいね』
と呟く。

そんな深帆からまた顔を逸らし自分の情けなさに頭を抱えた。

「俺、情けないよな」
と言い深帆を見ると深帆は何も言わず頭を振った。

「自分からしようとしたくせに、いざ深帆が受け止めようとしてくれるのが嬉しくて嬉しくて…」

そんな俺を深帆は笑った。
そして再び目を閉じる。


『…恥ずかしい思いさせないでよね。早く!』
と言う深帆に、まだ信じられなくて、
「本当にいいの?」
と聞いてしまう。

深帆は優しく微笑み頷いた。

そんな深帆に再び、ゆっくり顔を近づける。
そして唇を重ねた。

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