愛たい
痛い………。
太陽が俺の腕を射している。
のに、
痛いのは腕じゃなくて、
胸なんだ………。
俺は痛い胸を抑えながら屋上にある自販機へと向かった。
いつも屋上に来たときには全てアイスの自販機は、
『売り切れ』
と表示されるはずの赤いランプが光っているのに珍しく光っていない。
俺は120円と言う高校生にとっては若干高いと思われるお金を払って、オレンジシャーベットを買った。
オレンジシャーベットを包む紙を不器用に剥き、剥き出しになったオレンジシャーベットにかぶり付いた。
口の中には、ほんのり甘く爽やかな甘さが広がり余りに冷たいそれが俺を口を痛めた。