愛たい

バカ陸の奴、あの話し本当だと思ってやがる。

…ま、本当のこと何だけど。

間違いなく恋、か。

陸の言葉を思い出し俺は赤面した顔を誰も見ているわけではないのに恥ずかしくなり隠した。

恋って、こんな気持ちなのか?

俺が知らなかった恋はこんなにも愛しいものだったんだ…。

また胸がきゅっとなり、胸を押さえた。

陸は恋したことあるってことだよな。

何かいかにも経験者って感じと俺は顔を緩ませた。



あの時の淡い気持ちは今も変わらず。

俺が結衣を好きな気持ちも変わらない。

だけど一つ変わったことがある。

それは…………。

もうこの恋は叶わない、と言うこと。
< 22 / 165 >

この作品をシェア

pagetop