愛たい
『ハル君、最近、不安に感じてることやイライラすることはない?』
とカウンセラーのように俺の目を見て質問する先生。
「分かんないっす」
と曖昧に答えれば腕を組み、
『ストレスの原因となるのが解決されないと過呼吸は繰り返されるわね…』
と呟いた。
保健の先生は、
『午後から出張だから』
と言い保健室を後にした。
俺と陸と結衣の三人になった保健室には気まずい空気が流れる。
と、この気まずい空気を何とかしようと最初に口を開いたのは結衣だった。
『あ、私、水持ってくるねっ』
とぎこちなく立ち上がった結衣。
その結衣を陸が引き留めた。