愛たい
兄と妹に囲まれた俺は、いわゆる真ん中っ子って言うやつに属する奴だ。
両親共に共働きで兄は部活に明け暮れて妹も、まだ小さくて面倒を見るのはいつも俺だった。
中学に上がった頃、兄の影響で好きになったサッカーをしてみたいと思いサッカー部に入ろうと思ったが家庭の事情で止めた。
だけど昼休みに皆とサッカー出来るからいいやとポジティブに考え我慢した。
中学の体育祭。
クラス1、足の速かった俺はアンカーに選ばれ張り切った。
だけど当日、両親は仕事が忙しくて来れなかった。
だけど俺は見事一番にゴールし皆でハイタッチをした。
親が居たら緊張して上手く走れなかったかも、とポジティブに考え悲しまないようにした。