愛たい
俺の目の前で気まずそうに居る佐藤に、
「隣、すわれば?」
と声をかけると何故かお辞儀をして少し遠慮がちに俺の隣に座った。
しばらく続く沈黙。
少し耐えきれなかったから意地悪に佐藤が聞かれたくなかったであろうことを聞いた。
「いつから居たの?」
すると佐藤は慌てて、
『…ハル君が屋上来る、前…?』
と何故か俺に尋ねられた。
「つーことは完璧、泣いてるとこ見られてんじゃん、俺」
と少し苦笑して言うと佐藤は申し訳なさそうに小さく頷いた。
また再び沈黙。
「…聞かないの?」
その声に佐藤は反応したが理解が出来てないのか佐藤は首を傾げた。
「俺が、泣いてた理由」
そう言うと佐藤は、あんまり大きくはない目を見開き再び下を向いてしまった。
何、この反応………。