彼女の言い訳。

〇山川菜都×村本豊夏〇




…私、山川菜都。

高校1年生になって
約、半年が過ぎました…



『こらっ!菜都~っ!』

「あ、はい!」


『あなた、また2番目だったんですって?』


「お母様
ごめんなさい!

次こそは必ず、1番を取りますので!」


『その言葉、
信じてもいいのかしら?

前にも聞いたわよ??』


「…はい、

次のテストでは、
必ず、

1番を取りますから!」


『そうね、今回までは許すわ。

次取らなかったら、

塾の日にち増やすわよ!


…分かりましたね?』



「はい。

ありがとうございます!」



…今のは


この前の塾のテストが
97点で、

2番目だったから


母に怒られたってわけ。



…2番目なのにあり得ないし!


だって、

村本豊夏って人


1番じゃなかったこと

1度も
無いらしいじゃん!


…因みにこの時のテスト



100点
だったそうですよ(泣)



…心の中での反抗を止めて、

自分の部屋の机へと向かう私。



…だって、

毎日塾に行かせられたら

たまらないもん。



…私は、

週に2度…


日曜日と水曜日は

塾がない。



その内の日曜日は

適当に歩く
時間に当てている。





適当に電車に乗って
寝て、

起きた次の駅に降り、


その町を歩く…



と言うもの。



普段、
睡眠時間も少しだけ

勉強に使っている私は


直ぐに眠くなるから。




日曜日は

私にとって、

唯一の楽しみの時間。


…母は

日曜日は仕事で忙しく

帰ってくるのは真夜中。


だから、

怒られる心配はない…




そして
明日は日曜日。


この日が

私の人生を大きく変える日だなんて

この時は思いもしなかった…





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