彼女の言い訳。
◎好き、じゃない◎
…まだ好きじゃない。
まだ……
豊夏に付いて行った所の席は
普通の4人用席。
…当然向かえ合わせで座る。
あ~
ヤダヤダ(T_T)
なんか、緊張しちゃうよ…。
顔上げらんない…。
『…何で
下ずっと向いてんの?』
「…」
『はぁ、
さっきも聞いてたと思うけどさ
俺、お前ん事好きだから////
顔上げてくんないと見れないだろ//』
…動揺しながらも
少し顔を上げてみる。
…すると
――…ガッ
って
私の顎を
上に持ち上げてた豊夏がいたんだ。
『…もっと俺を見て。』
…そう言った豊夏の顔はドアップで。
『俺、お前の事、好きなんだけど。』
真剣な目をしてた。
『お前は?』
私…?
私は…まだ…
『…ごめん。』
…私が黙っていたから
“嫌“
とか、言うと思ったんかな。
私の顎にあった手を
パッ
って離すと、
席に座って私を避けるように
下を向いた。
私、まだ好きじゃない。
まだ、好きになれない。