あなたが教えてくれたこと
*6章*
*過去*
布団にくるまってどのくらいの時間が経ったかわからないけど
玄関がバタンと閉まる音が聞こえる
ちゃんと言わなきゃ
今ずっと考えてた事言ってあげなきゃ
横山さんが困らないように
横山さんを困らせないように
考えてるとドアをノックする音が聞こえる
『……はい』
『開けてもいいかい?』
『……うん』
部屋に入ってきた横山さんはまず「ごめん」と一言だけ言うと
ベットにいる私の向かいの床に腰をおろす