あたしと不良の物語
no.2
翌日
あたしが教室に着いて席に座ると千尋が話しかけてきた。
「梨亜、昨日は上履きで帰ったんでしょー?」
千尋はわざとらしく言う。
「ううん、靴で帰った」
「ウソでしょ、だってあんた昨日靴隠されたんでしょ?」
「ああ、その靴ならプールに放置してあるよ」
「は?」
「自分の目で確かめたら?」
千尋は「フン!」と言ってあたしから離れた。