幼なじみ


「なあ。愛美、きのうの理科の授業、
  ノート写した?」

漫画を読んでいた翼が、

突然顔をあげて、私を見た。

あまりに突然過ぎて、

目をそらしてしまった。

「どうした?」

不思議そうに私を見てる翼。

何で目をそらしたんだろ。私

「なんでもないよ。ノート写したけど、
  それが何?」

きっと、翼はノート写してないんだね。

「俺、昨日ノート写してなくてさ、
  ノート貸して?」

ほらやっぱり。

翼は、勉強が嫌いだ。

だから、基本授業を聞いてない。

「いいよ。」

そう言って。机の中から理科のノートを

取って翼に渡した。

「ありがとう」

そう言って、漫画を閉じて

ノートを書き写し始めた。
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