『若恋』短編集1【完】
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シャワーを浴びて体に何の跡もないのを確かめて新しい浴衣を羽織った。
奏さんが誂えてくれた藍染めの浴衣に、髪を巻き上げてピンで留める。
一階のテラスから出て、奏さんが待ってるっていった中庭の中を歩いていく。
わたしが好きな白くて小さな花たちの中を下駄で歩いていく。
「奏さん?どこ?」
奥に進んで行くと中庭に佇んでる奏さんの姿があった。
奏さんもシャワーを浴びたのか前髪が濡れて雫が滴っている。
男浴衣を着て、腕組みして庭の池の方を見下ろしていた。
「奏さん?」
宵の口の中庭は虫の声で賑やかになっている。
「奏さん?」
「りお、静かにこっちに来てみな」
低い小さな声でわたしを手招きした。
???
包帯を巻いた左手を差しのべてそっとその手を取る。
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シャワーを浴びて体に何の跡もないのを確かめて新しい浴衣を羽織った。
奏さんが誂えてくれた藍染めの浴衣に、髪を巻き上げてピンで留める。
一階のテラスから出て、奏さんが待ってるっていった中庭の中を歩いていく。
わたしが好きな白くて小さな花たちの中を下駄で歩いていく。
「奏さん?どこ?」
奥に進んで行くと中庭に佇んでる奏さんの姿があった。
奏さんもシャワーを浴びたのか前髪が濡れて雫が滴っている。
男浴衣を着て、腕組みして庭の池の方を見下ろしていた。
「奏さん?」
宵の口の中庭は虫の声で賑やかになっている。
「奏さん?」
「りお、静かにこっちに来てみな」
低い小さな声でわたしを手招きした。
???
包帯を巻いた左手を差しのべてそっとその手を取る。