『若恋』短編集1【完】
グリーンを着てみたら二人とも無言で首を傾げた。
「ピンクチェック着てみるね」
鏡で見てみたらポニーテールにも良く似合うみたいでこれかな!って思った。
「ジャーン!どう?」
「いいんじゃねぇの」
「露出もそれほどじゃないし色も似合いますね」
奏さんが榊さんの言葉に頷いてる。
「これください!」
ルンルンで買い物した水着を抱えてニコニコしてたら、奏さんがいつプールに行くんだよ?って、聞いてきた。
「土曜日なの」
「…ふーん。そうか」
奏さんは何かを考えているようで車に乗っても浮かない顔をしてた。
そして土曜日。
「俺も榊や仁たちと行くからな」
「え?」
「行くからな」
「え?うん」
思わず返事をしてしまった。
樹に電話をしたら、「いいじゃんか」って。
育子に電話したら何故か喜んでいた。