炎龍~暖かい奴等~


「あぁ、全然大丈夫です。怖くもなかったし★」

腹はたったけどね!!!

笑顔で言うと王子様は目を見開いたあと、突然笑いだした。

「アハハッ!!面白いね、君。名前はなんて言うの??」

「名前を聞く前に自分が先に名乗るのが常識ですよ??」

すると更に笑いだした。なんだこいつ。

「ハハッ!!本当に面白いね★俺の名前は桜沢朔夜【オウサワサクヤ】!!よろしくね??」

「有栖川花音。よろしく。」

「有栖川...??」

朔夜さんは突然黙りこんで何か考えだした。でもまたまた突然、

「あ、理事長室行かなくて大丈夫??花音ちゃん。」

「あぁ!!忘れてたっ!!!それじゃあさようなら!!!」

そう言って走り出した。私は知らなかった。

「有栖川、ねぇ...。あいつ等と何か関係があるのかな??調べる価値はありそう。」

と朔夜さんが呟きながら笑っていたことを。


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