again ~あなたと再び歩みを進めるために~



「あかり。」

『私のせいだ…。』

「違う。」

『違わないよ!私があの時…竜に助けられる前に…』

「違う!!今回の事は誰も悪くない!!」


私の言葉は竜の言葉に遮られた。


「いいか、今回の事は誰も悪くないんだよ。高井に守られた俺が言う台詞じゃないけど…。」

『でも!!美優がもし助からなかったら私…。』

「大丈夫だろ。お前は高井のことよく分かってるだろ?あいつを信じて今は待とう。」

『うん…。』


この会話を最後に、私と竜はまだ光続けている「手術室」の文字をただ黙って見ていた。












それから暫くたって、日比谷が戻ってきた。


「美優の親直ぐに来るって。」

「そうか。」


竜と日比谷のこの会話の後、私達は誰一人口を開かなかった。





< 148 / 191 >

この作品をシェア

pagetop