again
~あなたと再び歩みを進めるために~
私達はいつもみたいにたくさんお喋りをして過ごした。
ふと私が窓を見ると、辺りは暗くなりかけていた。
『美優、私達そろそろ帰らなきゃいけないけど何かしてほしい事ある?』
「してほしい事?」
『うん。何でも言って!何でもするから!!』
「じゃあ、……れて。」
『えっ?』
「峰木と別れて。」
『えっ…。』
一瞬耳を疑った。
『何…言って…。』
「峰木と別れてって言ったの。」
『どうしてそんな事言うの…。』
「あかりが言ったんだよ?何でもするって。」
『それは!確かに言ったけど…。』
「峰木も聞いてたでしょ?」
「あぁ。聞いてたけど何でそんな事…。」
「峰木が好きだから。」
この美優の言葉を聞いた竜は目を見開いた。
「私はずっと峰木の事が好きだった。あかりだって気づいてたんでしょ?」
竜は私に視線を向けた。
私はうつむくことしか出来なかった。