again
~あなたと再び歩みを進めるために~
どれくらい歩き続けていたんだろう…。
疲れた私は座りこんだ。
『…何やってるんだろう、私…。』
「本当だよ。」
『えっ…。』
背後から声がして、振り向くと竜が呆れた顔で立っていた。
『りゅ…りゅう…。』
「何やってんだよ、こんな時間に。」
『分かんない…竜こそ、こんな時間にどうしてここに…?』
「俺も分からねぇ。けど、気づいたらここに来てた。」
そう言って竜は私の隣に座った。
『そっか…。一緒だね、私と。私も気づいたらここに来てた。』
「そうか。…なぁ、あかり。」
『ん?』
今まで正面を向いて話していた竜が私の方を向いた。