夢でいてくれたら
夢の間
夜の国道。


走る車。


時間が遅いせいか景色は寂しく見える。


しかし、夜空の星は綺麗に輝いている。



「喉とか…乾いてない?」


ハンドルを握る青年は助手席に座る女の子に問い掛ける。


その表情はどこかぎこちない。


「ううん。大丈夫。」


彼女は笑顔で答える。


「なんでそんなに緊張してるの?」


からかうように彼女は笑顔を向ける。


しかしどこか寂しさも感じる。


「綾瀬さん…どこか…行きたいところある?」

「賑やかなとこ…あと、栞って呼んで」


「いや…それは…」


「君にはそう呼んで欲しいから」


彼女はまた可愛らしい笑顔を向ける。


「じゃあ…栞。」


「なぁに?」


「こんなことして本当に大丈夫なの?」


「大丈夫なの?って…あなたにも責任はあるのよ」


栞は笑顔で青年に言う。
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