美形×平凡
そんなある日、学校に行くと校門が人だらけになっていた。
「うわっ!あれって、松山じゃん」
「何しにきてんだよアイツ」
何事かと思って見に行くと、あの時の不良さんだった。
「あっ、カッコイイ不良さん」
今すごくうれしい
また会えた。
もう会えないと思っていた人に。
不良さんはキョロキョロして、人を探しているみたいだ。
そして僕と目が合うと、こっちに歩いてきた。
「おい、光太」
「なんで僕の名前…」
驚きを隠せず聞き返した。
だって名前なんか教えてない
「いいんだよそんなことは。俺は光太をさらいにきた」
「はっ!?」
不良さんは真面目に何を言ってるのか、分からなかった。