嫌い。でも、好き。
「次の時間は終業式だ。全員体育館へ移動しろー」
担任が声を掛ける
まあアタシは行かないけどね。
だってダルイし
床に座るの汚いじゃん?
テキトーにどっかでヒマつぶしてるよ。
今日は屋上あたりがいいかなあー。
天気良いし。
よし、サボり場決定。
ってなわけで屋上に向かうの。
なんか今日のアタシ
機嫌いいの。
階段も鼻歌交じりに歌っちゃってさ
今なら勉強もできるかなあ。
屋上の鍵って
針金で開けれちゃうぐらいもろいの。
錆びてて汚くて
触ると手が茶色くなるんだけど。
どーでもいいやって感じ。
手袋するから。
・・・あ、しまった。
アタシ今日針金持ってないなあ…
どーしよ。
絶対に屋上がいい。
なんかあるよね、そーゆー1度きめたら絶対!みたいなの。
「何してんだよ。」
びっくりして後ろ向くとさ
青山がいるワケ。
「アンタ、何してんの?サボり?」
「サボり。」
交わす言葉一言だけで
青山の奴、さっさと鍵開けて屋上の特等席
つかっちゃうワケ