不良くんと鈍感ちゃん


ある日、海那はいつものように、女からの呼び出しを受けていた。


でも‥その日は違った。


女友達がいない海那は、いつも俺と一緒に帰っていた。

俺とのことでも呼び出されたこともあった‥


その日の放課後、海那を待っていると、ある女たちの話が耳に入ってきた。

「月島さん、今頃どうなってるだろうね?」

「ヤられてるんじゃない?」

「ギャハハハ!!いい気味よ!!」

俺は無意識にその女のところに向かっていた。

「おい‥」

「ん?‥あ、飛都くん‥」

「海那はどこだ」

「へ?‥し、知らないよ」

「は?‥いいから早く言え」

「・・・」

「早くしろよ!!!!!」

「‥体育館倉庫」


俺は走った‥


無我夢中で走った‥


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