天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
とはいえ、藤原翁の発言も間違いではない。

色彩 カレンは御歳317歳。

三世紀以上を生き延びてきた色を扱う魔女。

裏の世界では『百彩のカレン』の異名をとる。

もしかしたら藤原翁よりも年上かもしれないのだ。

だがその美貌は10代の学園生徒達と何ら遜色はない。

瑞々しく若々しい肉体を保ったまま、彼女は人間から見れば永劫とも言える時間を生きながらえてきた。

…長命というのは、時として死の方がマシなのではないかというくらいに苦痛を感じさせる事がある。

退屈で、何の変化もなくて、密度の薄い、長いだけの時間。

戯れにカレンは、奇怪な面々が集まるというこの天神学園に入学してみた。

ほんの退屈しのぎのつもりだった学園生活。

しかし彼女は、存外にこの学園での暮らしを楽しんでいた。

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