天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
この学園では、カレンが『魔女であるが故の迫害』などない。

人間でない事や、魔術魔法を使える事に対する畏怖や偏見など存在しない。

超常の力など、この学園では日常に過ぎないのだ。

だから。

「あらアモル、こっちいらっしゃいな、レーさんも」

カレンはアモルと玲菜を呼び寄せる。

「膝擦り剥いているじゃない」

「ああ…さっきの二人三脚で転倒した時に…」

「大した傷じゃないわよ、お節介は止して」

控えめな玲菜、憎まれ口を叩くアモルをも笑顔で受け流し。

「翠、参拾参式、『治癒』」

カレンは魔法で二人の膝の傷を消し去ってしまう。

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