天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
お嬢様はクルリと振り返る。

「二宮、相手して差し上げなさい」

「…私でよろしいのですか?」

「ええ。私の手を煩わせないように」

「…善処してみます」

身につけた制服の襟を正し、二宮は綱の端を掴む。

「一人で相手するつもりか?」

「どこまでも嘗めやがって!」

怒りの形相で白組選手も綱を掴む。

準備は整った。

「それでは…」

審判が手を上げる。

「はじめぇっ!」

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