天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「……」

奥歯を噛み締め、少しばかり顔を紅潮させ。

二宮はお嬢様の方に視線を向ける。

「申し訳ありません、お嬢様…彼ら…なかなかの強者で…」

「あら、なぁに?」

少し嘲笑気味にお嬢様が笑う。

「二宮、貴方は男の癖に、あれしきの連中に勝てないとでも言うの?」

「…面目もございません…」

恥じるように視線を下げる二宮。

というか、15対1で綱を引き合って互角な時点で、もう何ら恥じる事はないと思うのだが。

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