天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
それでもお嬢様は、どうやら満足しないらしい。

「全く…私の手を煩わせないでと言ったのに…」

はぁ…と小さく溜息。

その後、汚らわしいものを触るように綱の端を指先で摘む。

「放しなさい二宮、あとは私がやります」

「お手数をおかけします…」

大きく息を吐く二宮。

彼が綱を放すと同時に。

「よく見ておきなさい二宮、こうやるのです」

綱を指先で摘んだだけの状態で。

お嬢様はグイと引っ張る!

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