天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
呼吸を整え、ほうほうの体で白組の巨漢が一つ目のパンに辿り着いた。

しかし口の中がカラカラだ。

どちらかと言えばパンより飲み物の方が欲しいかも。

そんな彼を尻目に、遡雫達は最後の五つ目へ。

ここで。

「うわああああ…!」

遡雫の瞳がキラキラと輝く。

天神学園購買部の王道メニュー、焼きそばパン(大)。

人気メニューの為、おっとりしている遡雫では頻繁に買いそびれてしまう。

「こんな所で出逢えるなんて…逢いたかったよぉ、焼きそばパンさぁん…」

瞳を潤ませてまで感動を露わにして。

「いただきます」

しっかりと手を合わせ、お行儀よく会釈。

うむ、遡雫は躾の行き届いたよい子だ。

「はむっ」

だが二口で完食。

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