天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「何をしてはりますのん」

ユラリ、ユラリと歩み寄ってくるのは冬月。

「女子生徒の皆さんはどうでもよろしいねん、今探しとる『品物』はそんなんちゃいますやろ」

そう言って。

「あー、そこにおりましたんかチャーリーはん」

冬月はチャーリーに視線を送る。

「ちょっとご足労お願いできますやろか?」

「あぁん?何で俺やねん?」

キョトンとするチャーリー。

「俺貸せるもんなんか何も持ってへんよ?」

「何も貸してくれんでよろし、借りたいのはチャーリーはんの身一つでおます」

「身一つかぁ…て、その身すらないちゅーねん!今霊体やっちゅーねん!」

ズビシッ!とセルフツッコミするチャーリー。

「ささ、行きますえ、チャーリーはん」

「うわっ!怖っ!この子スルーしよった!寒っ!」

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