天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「「…………」」

ナイアガラ級の滝汗を流す審判員二人。

「ささ、龍娘先生」

冬月の狐面の眼が、更に細まっているように見えた。

「『品物』持って来ましたえ、ご判断を」

「ぬ…ぐ…」

歯切れ悪く言いよどむ龍娘。

「あれ?どないしましてん?」

「龍娘先生、ひどぅ顔色が青…いや赤ぅおますなぁ?」

チャーリーと冬月が龍娘の顔を覗き込む。

「だっ…だって…」

恥ずかしげに顔を背ける龍娘。

無論チャーリーは、クジに何と書かれていたのか知らない。

「んんん?」

嬲るように、甚振るように。

冬月は狐面の下でニヤニヤ笑いながら龍娘に顔を寄せる。

「教師たるもの、嘘や虚言はあきまへんえ?さぁ…チャーリーはんの前で真実を語っておくれやす」

いやん、冬月君ドS。

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