天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
「庶民はやはりどん底から這い上がるのに慣れていますわね、貧民の癖に私を感動させるとは大した物ですわ」

誉めているのか、けなしているのかわからないのはお嬢様。

「二宮、屋敷からシェフを全員呼びなさい。今日は校庭で祝勝会を開きますわよ。手を回してありとあらゆる食材を手配なさい。市場を丸ごと買い占めなさい!」

「はっ」

早速携帯で手筈を整える二宮。

「ご飯いっぱい食べられるんだって…嬉しいねぇ…嬉しいねぇ…」

遡雫が柿ピーにコショコショ耳打ちする。

「あーあ…これじゃあ帰らせてもらえないわね…アタシ騒々しいの苦手なのよね」

「僕もですわぁ…はよぅ帰って兄さんとこに勝ちましたえ~って報告して頭撫でてもらいたいんやけど…」

溜息をつくのはアモルと冬月。

「ケケッ、嬉しいくせによ、このツンデレが」

「ヒャハッ、ウチのはヤンデレだぜぇ?」

エリザベスと溝出が口々に主人の陰口を叩き。

「「うひょはぁああぁあぁぁあっ!」」

共に残虐非道な制裁を受けた。

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