天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
さて。

アモルの踵落としを食らって出血した頭をしっかり治療し、龍太郎はやる気満々で歩く。

次の競技は騎馬戦。

言うまでもなく男子生徒限定の競技だ。

「まぁ丹下君向きの競技かもしれないわね。乱戦になる事が予想されるし」

冷静に分析するカレン。

「龍太郎頑張って…勝ったらご褒美に私の秘蔵のクッキーあげる…」

遡雫がコショコショと呟き、柿ピーも千切れんばかりに尻尾を振る。

「おぅ、ここにおったか丹下の小僧!」

価値ある一勝を得て来た藤原翁も、龍太郎の激励に現れる。

「わしが折角いい流れを作ってやったんじゃ、後に続けよ丹下の!ここで勝たんかったら漢ではないぞ!」

「おぅよ!」

グッと力瘤を作り、ニッと笑みを浮かべて。

龍太郎は意気揚々とグラウンドへと出て行った。

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