天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
(こんな騎馬でグラウンドを動き回って、白組の奴らの鉢巻を奪わなきゃならねぇのかよ…)
あまりの彼我戦力差に、龍太郎は泣きたくなる。
(こんなん動く前に騎馬が崩れちまうぜ…将を射られる前に騎馬が粉々にならぁ)
しかし、やる前から勝負を投げるなど、龍太郎の美学に反する。
敗北するのは慣れているが、何もせずに地べたを這い蹲った事など一度もない。
同じ負けるのならば、ギリギリまで見苦しく足掻いて…!
「よし…お前らよく聞けよ」
龍太郎は、同じ赤組の貧弱ロバ軍団に告げる。
「作戦は簡単だ…お前らは鉢巻取ろうなんて思わなくていい。ただ逃げろ」
「ええっ!」
驚くロバ軍団だが、更に龍太郎は驚愕の発言をする。
「俺を乗っけてるお前らは、ここを一歩も動くな。騎馬の形を維持してるだけでいい。白組の騎馬が近づいて来るまでジッとしてろ」
そう言って、龍太郎は強い眼差しで白組の騎馬軍団を見据えた。
「後は俺に全部任せとけ…!」
あまりの彼我戦力差に、龍太郎は泣きたくなる。
(こんなん動く前に騎馬が崩れちまうぜ…将を射られる前に騎馬が粉々にならぁ)
しかし、やる前から勝負を投げるなど、龍太郎の美学に反する。
敗北するのは慣れているが、何もせずに地べたを這い蹲った事など一度もない。
同じ負けるのならば、ギリギリまで見苦しく足掻いて…!
「よし…お前らよく聞けよ」
龍太郎は、同じ赤組の貧弱ロバ軍団に告げる。
「作戦は簡単だ…お前らは鉢巻取ろうなんて思わなくていい。ただ逃げろ」
「ええっ!」
驚くロバ軍団だが、更に龍太郎は驚愕の発言をする。
「俺を乗っけてるお前らは、ここを一歩も動くな。騎馬の形を維持してるだけでいい。白組の騎馬が近づいて来るまでジッとしてろ」
そう言って、龍太郎は強い眼差しで白組の騎馬軍団を見据えた。
「後は俺に全部任せとけ…!」