天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ

チャーリーは目立ったらそれでええねん

『夏休み、学園に幽霊が出たらしいよ』

『あの完璧超人よりも強い幽霊なんだって』

『龍娘先生が、いやぁあぁあっ！誰かぁあぁぁ！とか助けを求めて逃げ出すくらい強いらしい』

…二学期に入り、天神学園ではそんな噂がまことしやかに語られていた。

当事者である龍娘に真偽の程を確認しようとする勇気ある者は学園にはいない。

ただ一人、極度のドＭの男子生徒が、一度でいいから龍娘の美脚で蹴飛ばされて昇天したいと考え、その切っ掛けを作ろうと件の噂について訊ねたのだが、男子生徒は大量の鼻血を垂らして倒れていたという。

さぞかし強烈な蹴りを食らえて、男子生徒も本望だったろうと合掌する彼の友人。

しかしその友人は知らない。

男子生徒が食らったのは蹴りではなく、噂の真相を尋ねた事によって降臨した『萌え龍娘』が発したデレビームである事を…。