天神学園高等部の奇怪な面々Ⅶ
言うまでもなく、彼は龍娘に初の敗北を味わわせた伝説のお笑い芸人風味の幽霊、チャーリーである。
あの戦いは殆ど生徒のいない、夏休みの校舎で繰り広げられたもの。
故に目撃者など皆無に等しく、仮に誰かがここでチャーリーに遭遇したとしても、あの事件と結び付けられる者は存在しない。
なのにチャーリーは鼻メガネなどかけて変装している。
変装っていうか、寧ろ目立つ。
何故か。
……その方が有名人気取りできるから!
「あぁ、あかんわー、目立つ気なんて全っっっ然あらへんのに!変装してても気づかれてまうし!」
不必要にデカイ声で叫ぶチャーリー。
「ああああ!見つかったら大騒ぎになるんやろなぁ!可愛い女の子がいっぱい集まってきて、『チャーリー君やわぁ、私、体が火照ってきたぁ』とかって…言うねやろなぁっ!」
口元に手を添えて、より遠くまで声が聞こえるように。
聞こえよがしのチャーリーの独り言が響いた。
あの戦いは殆ど生徒のいない、夏休みの校舎で繰り広げられたもの。
故に目撃者など皆無に等しく、仮に誰かがここでチャーリーに遭遇したとしても、あの事件と結び付けられる者は存在しない。
なのにチャーリーは鼻メガネなどかけて変装している。
変装っていうか、寧ろ目立つ。
何故か。
……その方が有名人気取りできるから!
「あぁ、あかんわー、目立つ気なんて全っっっ然あらへんのに!変装してても気づかれてまうし!」
不必要にデカイ声で叫ぶチャーリー。
「ああああ!見つかったら大騒ぎになるんやろなぁ!可愛い女の子がいっぱい集まってきて、『チャーリー君やわぁ、私、体が火照ってきたぁ』とかって…言うねやろなぁっ!」
口元に手を添えて、より遠くまで声が聞こえるように。
聞こえよがしのチャーリーの独り言が響いた。