毎日がカレー曜日2
「きました!」
物凄い速度で、延長コードの中を何かが飛んでいく。
サヤは心臓が口から飛び出しそうになりながら、そう声をあげた。
瞬間的に、倉庫の照明がまたたく。
「抜け!」
ケーブルから離れたところにいる孝輔が、自分の端末をたたきながら、彼女に叫ぶ。
自分の端末の方に興味を示されないように、あえて離れているのだ。
「はい!」
延長コードを引っこぬいて、サヤは自分の出来うる最速の動きで回収した。
たったこれだけのことでも、明日にはきっと筋肉痛になるだろう。
「きたな、グレムリン」
眼鏡が、キラーンと蛍光灯の明かりを反射する。
囮のところに立っている直樹が、手袋の手をひらめかせた。
「滅せよ!」
一体、何の番組に影響を受けたのだろう。
両手を一度、空に掲げ。
その手のひらから、何かを放出するように、一気に端末に向ける。
勿論。
その手からは、何も出ていない。
が。
『ウギャギャギャギャギャ!』
S値を落とされ始めたのか、囮端末からは物凄い絶叫があがる。
素晴らしいタイミングで構成される――寸劇を見ているようだった。
悲鳴は、サヤの胸を痛ませたが、今回については彼女は止めることができない。
止めたところで、自分には何も出来ないと分かっているから。
ただ、やはり精神的な悲鳴もサヤには届くため、普通の人の倍は影響がきてしまうのだが。
若く、情緒のない精霊は、害獣のように駆逐されてしまうのか。
物凄い速度で、延長コードの中を何かが飛んでいく。
サヤは心臓が口から飛び出しそうになりながら、そう声をあげた。
瞬間的に、倉庫の照明がまたたく。
「抜け!」
ケーブルから離れたところにいる孝輔が、自分の端末をたたきながら、彼女に叫ぶ。
自分の端末の方に興味を示されないように、あえて離れているのだ。
「はい!」
延長コードを引っこぬいて、サヤは自分の出来うる最速の動きで回収した。
たったこれだけのことでも、明日にはきっと筋肉痛になるだろう。
「きたな、グレムリン」
眼鏡が、キラーンと蛍光灯の明かりを反射する。
囮のところに立っている直樹が、手袋の手をひらめかせた。
「滅せよ!」
一体、何の番組に影響を受けたのだろう。
両手を一度、空に掲げ。
その手のひらから、何かを放出するように、一気に端末に向ける。
勿論。
その手からは、何も出ていない。
が。
『ウギャギャギャギャギャ!』
S値を落とされ始めたのか、囮端末からは物凄い絶叫があがる。
素晴らしいタイミングで構成される――寸劇を見ているようだった。
悲鳴は、サヤの胸を痛ませたが、今回については彼女は止めることができない。
止めたところで、自分には何も出来ないと分かっているから。
ただ、やはり精神的な悲鳴もサヤには届くため、普通の人の倍は影響がきてしまうのだが。
若く、情緒のない精霊は、害獣のように駆逐されてしまうのか。