毎日がカレー曜日2
楽しいヒキコモリ
そうだ。
あの手袋は、霊の探査や消去に使われる特殊なものだ。
やわらかく見えても、中には小さなコンピュータのようなものが入っているのである。
囮端末の目の前に、あんなものを突き出したら。
命の危ないグレムリンが、大喜びで逃げ出すに決まっているではないか。
しかも。
直樹は立っている。
床の端末から、立っている直樹の手袋に飛び移ると。
サヤは、はっと上を見た。
電気配線の走る、天井が近づく。
逃げられる!?
サヤは、天井からそのまま孝輔に視線を飛ばした。
この瞬間。
一番頼りになる人間は誰かと聞かれたら――サヤには、孝輔しか浮かばなかったのだ。
だが。
そんなわずかな時間さえ、電化製品に巣食う精霊には長すぎる。
天井までの距離が足りているなら。
もう。
あの手袋に。
グレムリンは。
「えっ」
しかし、サヤはソレの存在を感じた。
まだ、ソレは手袋の中にいたのだ。
ぎりぎり、天井まで距離が足りないのだろうか。
孝輔の口の端が――ニィっと上がった。
あの手袋は、霊の探査や消去に使われる特殊なものだ。
やわらかく見えても、中には小さなコンピュータのようなものが入っているのである。
囮端末の目の前に、あんなものを突き出したら。
命の危ないグレムリンが、大喜びで逃げ出すに決まっているではないか。
しかも。
直樹は立っている。
床の端末から、立っている直樹の手袋に飛び移ると。
サヤは、はっと上を見た。
電気配線の走る、天井が近づく。
逃げられる!?
サヤは、天井からそのまま孝輔に視線を飛ばした。
この瞬間。
一番頼りになる人間は誰かと聞かれたら――サヤには、孝輔しか浮かばなかったのだ。
だが。
そんなわずかな時間さえ、電化製品に巣食う精霊には長すぎる。
天井までの距離が足りているなら。
もう。
あの手袋に。
グレムリンは。
「えっ」
しかし、サヤはソレの存在を感じた。
まだ、ソレは手袋の中にいたのだ。
ぎりぎり、天井まで距離が足りないのだろうか。
孝輔の口の端が――ニィっと上がった。