毎日がカレー曜日2

 翌日。

「よし、それじゃ…」

 直樹は、口を開いた。

 再び訪れた、あのデパート。

 今度は日曜日と違い、3人だった。

「私の調べによると、1日に数回、停電現象が起きている。それ以外にも、被害が起きているようだ」

 原因は不明。

 何度も電気設備の会社に来てもらったようだが、異常個所はまったくなし。

 デパート側は、『電気工事中につき、時折停電が発生することをお詫び申し上げます』という、苦し紛れのポスターでしのごうとしていた。

「今日行うのは、犯人を見つけ……激写することだ」

 真面目な顔で何を言い出すかと思いきや、カメラ小僧みたいな仕事ではないか。

 激写といっても、誰もカメラなんか持っていないのだが。

 うさんくさい目で、兄を見ているのに気づいたのだろう。

「いいか?」

 噛んで含ませるようにゆっくりと、人差し指が孝輔に突きつけられる。

「ここのお偉いさんたちは、まだこの現象は電気系統の異常にあると思っている。霊なんて存在は、信じてないクチだ」

 妙にすさまじい迫力。

「そんな連中を納得させられるのは、目で見える証拠、だ。それがない限り、インチキ霊媒師がタカリにきた、くらいにしか思わないだろう」

 だから、犯人の証拠を見つけろと、孝輔に言っているのである。
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