言葉にしなきゃ伝わらない。


柔らかい太陽みたいな笑顔

漆黒のような黒髪

切れ長の瞳

鼻筋が通った綺麗な鼻

薄い唇に、キメ細かい肌・・・皆...一緒なの



ふわりと笑う・・・その笑顔。

思わず見惚れてしまいそうな・・・あの顔が、また私に向けられていた。



「・・っちょ、顔ヤバくない!?笑顔ヤバくない!?ってか関西弁だしさ!!!」

「それより、声だよ!!!声!!!」

「・・・ねぇ、さっきまでは俯いてて分かんなかったけど..カッコいいよね、あの人!!」



顔を真っ赤に染めコソコソと一斉に喋り出す女子。

さっきまでは、俯いていたから・・・顔が分かんなかった。




―――優心がカッコいいことなんて、私が誰より知ってる。


昔っから・・・知ってるもん。




私は席を立ったま、呆然と見つめる。


現実なんて受け止めきれない。


もしかして、これも夢だったり・・・なんて思ってるくらい。




「良く分かったな~立花!!って・・・いつまで立ってんだ?」


不思議そうに私を見つめる先生。





先生・・・これって...



夢ですか――?

それとも・・・――幻覚ですか?



現実なんて、ありえませんよね?
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