言葉にしなきゃ伝わらない。



「あっ!!もしかして、2人は知り合いか?」

私と優心の顔を交互に見ながら言う。



その間も皆の視線は私達に注がれている。



何て言うんだろう・・・?

何て言えばいい・・・?


訳が分からなくなって・・ぐちゃぐちゃの心を押しつぶし、優心をそっと見た。



何て言ってくれるの・・・?

・・・優心。



私が優心に視線を向けると、クラスの皆も同じように前を見た。


夏乃が心配そうに見つめていたけど・・・・今は、なんとも言えなかった。

言える・・・余裕も無かったから。



「いや、俺は知りません」


一言、キッパリと。

関西弁独特のイントネーションで



そう言った優心の瞳は・・・どこか3年前より、深い闇が広がってるように見えた。


優心も優心で私と同じように悩みを抱えていた。



――――そう、だから離れたの。




・・・・ねぇ、優心

自殺・・・してなかったの―――?


死んでなかったの―――?


いなくなって・・・・なかったの―――?



聞きたい事、山ほどあるよ。

言いたい事、たくさんあるよ。



でも・・・何で...私を覚えててくれないの?
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