言葉にしなきゃ伝わらない。



「夏乃も・・・陽向...君も、落ち着いて!!俺が説明でも何でもしてやるからさ。後、夏乃ッ感情を少しは抑えろ!!!顔に出まくってるから」


ピシャリと言い放った。


和馬の強い視線に怯んだ2人は大人しく席に座った。




思わず安堵の息がこぼれる。



さすが和馬・・・この2人を黙らせちゃったよ....。





「ごめんって・・・・和馬ぁ...」


俯きながら謝る夏乃



本当、この2人の関係は未だに謎だったりする。



さっきまであんなにカンカンに怒ってた夏乃が和馬の一声で、こんなに静かになるなんて....



「はぁ~・・・あかんな、これはオレも悪かった。ごめん。」


私と和馬を見つめながら優心は手を合わせて謝った。



眉を下げて少し微笑むと、また口を開く。


「あんまこんなんに馴れてないねん。オレ、ずっと病院やったし」



悲しい瞳を私達に向けた。



その瞳を見た和馬も夏乃も...私も、思わず言葉が出なくなる。




優心の瞳は暗く・・・深い闇みたいだったから。




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