言葉にしなきゃ伝わらない。



ゆっくりと椅子を引き、腰を下ろした。



「俺達3人は高1から。こう見えて美月、結構弓道上手いんだぜ?俺なんかよりずっとなっ」


アハハッと爽やかに笑う。




和馬の笑顔を見ると不思議と胸が熱くなるんだ。


とっても綺麗で目が奪われる。


何かを引きつけるような・・・そんな不思議な力が宿ってるみたいに...



「ほんじゃ、最後は俺やな。陽向優心、転校生です。良かったら仲良ーしてくれな。」



はいっと差し出された右手。


また・・・握手するの?



戸惑いながら、その手を握ろうとしたら・・・




「よしっ、それでは今日から俺らは友達だ。友情の握手と行こうか?」



真上から聞こえる和馬の声にビクリと反応すると優心の右手に和馬の手が被さった。




「和馬だけズルい!!...まぁ、美月はあげれないけど・・・仲良くしてやっても...いいわよ?」


照れたような声とは正反対に勢いよく、和馬の手の上に自分の手を被せる夏乃。



本当・・・何だかいつも夏乃は矛盾してるよね...
< 141 / 144 >

この作品をシェア

pagetop