言葉にしなきゃ伝わらない。
私もいつか・・・虐待で死ぬかもしれないのだろうか――?
5歳なんて・・・保育園で友達作って先生と遊んで、やりたいことだっていっぱいあったはず。
なのに・・・大人の自分勝手な行動で、人一人の大きな命を奪ってしまったんだ。
酷いよ...おかしいよ...何なのよ...狂ってるよ...
人の命に値するもんなんか、この世であるわけ無い。
お金よりも地位よりも名誉よりも、大切な命なんかと比べられるわけがない。
テレビの明かりだけで照らされた部屋。
それが、さらに私の心を黒くしていく....
顔を俯いていると、テレビから明るい音楽が流れ始めた。
『今日は七夕ですよね、やっぱり七夕と言えば“運命の恋”や“運命の出会い”なんかを意識しちゃいますよね!』
「七夕・・?」
さっきの暗いニュースから一転して、夜空がモニターに映されていた。
それは・・・
とても綺麗で、キラキラして・・・宝石みたい。
『天の川というのは、たくさん集まった星ではありません。夜空を横切るように存在する雲状の光の帯のことを天の川って言って「銀河」とも呼ぶそうですよ』
「光の・・帯...かぁ・・・」
胸にそっと語りかける。
天の川を見つめたまま、ただボーっと現実を忘れるかのように、見入っていた。