言葉にしなきゃ伝わらない。
一日も欠かさず...夜中には家を抜け出して、ここに来ている。


バレたらどうなるとか、怒られるとか...。

もちろん、頭に無いわけではない。


だけど、それよりも・・・優心に会いたい。話したい。



この気持ちの方が何倍も勝ってるから。



来るたび・・・来るたび・・・私の傷が増えている事は、優心だって気付いてる。


目の下のクマも痛んだ髪も・・・小さな体も...。



きっと普通の女の子じゃ無い...なんて、とっくに分かっている事。




だけど、優心なら・・・優心なら....受け止めてくれるんじゃないかって思ったから。




ゆっくりと息を吐いて、文字を打ち込む。


震える手を一生懸命に動かして・・・きっと、私が喋れたら、どれだけ楽なんだろう。


そう思うたび・・・優心との間が、どんどんと深く離れていく気がする。



それでも、優心は私の傍にいてくれた。



....優心・・・ありがとう
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