言葉にしなきゃ伝わらない。
ぼやけたままの視界で文字を打つ。


『ねぇ、今、大好きって言った?』


おそるおそる優心に見せると・・・


「おぉっ!言ったで、美月が大好きやってな!」

優心は、さも当たり前のように言った。





大好き・・・大好きって・・・



その言葉の意味を考えただけで体温が上昇し、顔が赤くなっていくのが分かる。



あまり言葉を知らない私でも分かる・・・―――その言葉の大きな意味。




『私も優心の事、大好き』


思い切って見せると



「ホンマか!???なんか・・・こーゆうの嬉しいなぁ。」


綺麗な手で口元を押さえる優心。



その顔は、どこか赤くなっていて...



『優心の顔、タコみたい』


ぐすっと鼻をすすって、からかうような笑顔を見せた。




優心の前だけは・・・せめて、笑顔でいたい。


楽しい時間を優心と過ごしたいから、少しでも笑顔で笑っていよう。



優心を見てると...


そう思えるんだ。




「み・・美月に言われとうないわ!!!!・・・美月、笑ってくれてありがとうな。俺な...美月の笑顔で救われんねん。」



顔を真っ赤にして怒ったかと思えば、すぐに優しい顔になる。


私は、そんな優心が・・・大好きだよ。




優心の言葉をきっかけに私は携帯を使い、すべてを話した。
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