言葉にしなきゃ伝わらない。
あぁ・・・もうダメだ。


ぼろぼろと溢れる涙。やっぱり、私は優心よりも・・・何倍も泣き虫。


泣かないって決めても泣いちゃうから・・さ。



イスに座ったまま、足を抱えた。

足で顔を隠すため...そうじゃないと、思いっきり泣けない。


昔から・・・そうしてきた。


優心に「泣いてもいいんやで?」って言われた時から。




その魔法の言葉で、私は何度も救われた。


心が軽くなって暖かくなる。




私達の思い出の場所。―――月見崖。


優心は・・・何で、この場所にしたんだろう...?


たまたま、その場にいたから?

それとも・・・また、何かあるのかな?



もう...いなくなってからじゃ、聞けないよ、答えてもらえないよ。



私・・・月見崖に行けなくなっちゃったじゃない。

大好きな場所なのに、大切な思い出なのに。


優心のせいだよ...全部、全部・・・。




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