言葉にしなきゃ伝わらない。





――――・・・。

――――ピンポーン...




・・・あれ?


また、無機質なチャイム音が聞こえた。



そっと、顔を上げて時計を見ると、もう1時間以上経っていた。

そこで、自分は今まで寝ていたんだと気付く。




ガチャッ...


あっ・・・、おばさんが玄関、開けたんだ。




焦点が合わず、部屋中が2重3重に見える。


意識がボーっと薄れていく。

涙で腫れているだろう目をこすり、また目を閉じることにした。






いっそ・・・


夢ならいいのに...




そう眠る前に思った。
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