言葉にしなきゃ伝わらない。
クラクラする頭を押さえ部屋を出た。
“現実と夢の区別がついてない顔”それって、どんな顔なの?
...って、私の顔か。
心の中でぼそっと呟く。
確かに私は、“また”あの夢を見ていた。
中学2年生の時に出会った、“出会い”と“別離(わかれ)”の夢を。
何度も・・・何度も消そうとした、塗りつぶそうとした...けど、少しも消えないの。
忘れていいものか、いけないものか...分からなく曖昧だからなのかもしれない。
あの...優心の知らせを聞いた日、本当に何もかもを失った。
“大切だった、たった1人”を。
泣いていた――あの日、私は...紅華に救ってもらったの。