スカイ
「次、バスレクやりたい人いますか??」
私はゆっくり手を挙げる。
私の他にはいないみたいだった。
えぇー…1人は寂しいな。
やっぱやめようかなぁ。
そう思っていると、後ろのほうから声がした。
「俺バスレクに変わります」
驚いて後ろを振り向くと、前田くんが手を挙げていた。
授業中でもめったに発言しないのに…。
私のため?
…んなわけないか。
すると、隣の席の女の子も手を挙げた。
「じゃあ私も変わりまーす」
隣を向くと、小学校の時に一度だけ同じクラスになったことがある、志織がこっちを見てにかっと笑った。
志織もハイキングに手を挙げていたが、人数が多いから前田くんに続いて変わったのだろう。
良かった。これだけいれば心強いよ。
それから他のも聞いて、ハイキングを決めるじゃんけんでもめた。
結局くじにすることにして、解決した。
意外にも時間がかかって、その日の総合の時間は実行委員決めで終わった。